10月22日に発売されたばかりのレシピ本「モーニングトン・クレセント東京の英国菓子」から、とっておきのレシピをご紹介します。
まずは、定番と言えるスコーンの作り方です。お店で買うより、お家で作るスコーンがベスト。焼きたては最高です!
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2020/10/25 Sun.
~伝統的な家庭スタイルのスコーンの作り方~ モーニングトン・クレセント東京の英国菓子
10月22日に発売されたばかりのレシピ本「モーニングトン・クレセント東京の英国菓子」から、とっておきのレシピをご紹介します。
まずは、定番と言えるスコーンの作り方です。お店で買うより、お家で作るスコーンがベスト。焼きたては最高です!
スコーンはアフタヌーンティーに欠かせないのはもちろん、日本で最も知られていて、愛されているイギリス菓子でしょう。
イギリスの家庭で作るレシピなら、手間もかからず簡単です。
・予熱:190℃、1の後に
・個数:6個
・型:直径6cmの菊の抜き型
・すり合わせメソッド(下記参照)
・保存:冷暗所で2日程度、冷凍で3 ヶ月
材料
中力粉…360g
ベーキングパウダー…17g
塩…2g
バター(食塩不使用/常温)…120g
グラニュー糖(微粒子)…65g
卵…90g
牛乳…約70g(冬にはもう少し必要になることも)
つや出し用:
卵…30g
牛乳… 15g
下準備
・つや出し用の卵と牛乳はよく混ぜておく。
<作り方>
1.ボウルに中力粉、ベーキングパウダーと塩を入れ、手で混ぜる。バターを加え、指先ですり合わせ、さらさらと砂っぽい状態にする。
2.グラニュー糖を加えて混ぜる。
3.卵と牛乳を合わせ、少量を残して加える。ディナーナイフ(またはゴムベラ)で軽く混ぜる。ナイフの平らな部分で、しっとりしている生地を乾いた生地に押し込むようにする。乾いた生地が残っていたら、残りの液体を加えて混ぜる。手でひとまとめにする。
4.打ち粉をした台に取り出し、軽くこね、手で厚さ4cmに伸ばす。打ち粉をふった抜き型で抜き、ベーキングペーパーを敷いた天板に並べる。
5.表面につや出し用の液体をハケで塗り、190℃で約20分、キツネ色になるまで焼く。トングで持った時に軽く感じたら焼き上がり。
6.網にのせて冷ます。
【すり合わせメソッド】
「スコーン」や「タルト生地」など、イギリスのお菓子作りで最も多く登場するメソッドです。小麦粉をバターでコーティングすると、のびのびとしたグルテンを生み出す水分が小麦粉に吸収されにくくなるので、イギリス人が大好きな「ホロホロとした食感」になります。
●小麦粉と塩を均一になるように手で混ぜる。
●角切りにしたバターに粉をまぶす(画像1,2)。バターの温度はレシピにもよるが、「常温」に近いやわらかさが使いやすいので、多くの場合はおすすめ。
●すり合わせが早くできるように、バターを手で薄くつぶしたり、ちぎったりする(画像3)。
●すり合わせの動きには、2種類がある。
●a) 両手を上向きにして生地を少し持ち、親指と指先で生地をこすり合わせる方法(画像4)。
●b) 生地を少し持って、両手を合わせて指をすり合わせる方法(画像5)。
●a)、b) ともに生地を落としながら作業し、バターが溶けないように手の平ではなく指を使うことがポイント。
●バターがさらさらと砂っぽい状態になればでき上がり(画像6)。やりすぎると生地がダマになってしまうので注意。
●砂糖を加える場合は、バターから水分を引き出すなどの影響があるため、すり合わせが終わった後にざっくり混ぜる。
◎バリエーション2
甘くないチーズ&チャイブのスコーン
フランス菓子の場合はすでに商品化されていて、1人分ずつきれいに分けて上品に仕上げされてあり、食べる際にはフィルムを開けてフォークでどうぞ。レストランという言葉も文化もフランス発祥です。昔からフランスの食べ物は売るために計画されているのでしょう。
イギリスの食文化は家庭からできているのでアップルクランブルやシェリートライフルのように、ひとつの大きなデザートを崩してみんなで取り分けたり、温かいうちに食べるのが一番おいしいものがあったり、またカスタードやアイスクリームなどを添えることが欠かせないものもあります。
・ブラムリーアップルのお菓子は酸味が強いため、乳製品と一緒に食べる習慣があります。乳製品のクリーミーさで酸味がまろやかになり、甘いだけじゃなくバランスのいい甘酸っぱいデザートになります。
・アップルパイにアイスクリームを添えるのは世界中で人気ですが、特にイギリスらしい食べ方をしたい場合はホットカスタードソースをかけます。アップルパイを常温や冷えた状態で食べる場合、生クリームと合わせてもおいしいです。砂糖やバニラは加えず、泡立てもせず、そのまま注ぐのが一般的で「ポーリングクリーム(pouring cream)」といいます。
最終的には好みなのですが、イギリス菓子を販売する時の難しい点のひとつは、「食べ方」についても伝えなくてはいけないことです。
『モーニングトン・クレセント東京の英国菓子』
著:ステイシー ウォード
¥1,900(税抜)
PARCO出版
Staff Credit
photo:Takako Hirose
Styling:Kanako Sasaki
Design:Ai Kawazoe
Edit:Noriko Motomura
ステイシー ウォード(Stacey Ward)
イギリス菓子教室主宰。
イギリス・マンチェスターに生まれ、幼い頃から家庭でお菓子作りを楽しむ。大学で美術専攻後、日本の高校で英語を教える仕事のため、2001年に来日。2014年、東京・東麻布で、「Mornington Crescent(モーニングトン・クレセント)」をスタートし、少人数制のお菓子教室と販売を行う。イギリス家庭の作り方をできるだけそのままに、日本で入手可能な材料で同じおいしさのお菓子を作ることを目指している。NHK「グレーテルのかまど」、ジャパンタイムズなどのメディアに注目される。三越の英国展などイベントにも多数出店。
MORNINGTON・CRESCENT(モーニングトン・クレセント/略称“モンクレ”)
東京都港区東麻布 2-14-3 カサド並木101
TEL : 03-6441-0796
◆お菓子教室 少人数制のアットホームな雰囲気のレッスンで、実習&試食を行う。毎月、季節に合わせて変わるメニューは幅広く、予約が取れないお菓子教室と知られ、全国から参加者多数。
◆不定期販売 月2回程度、お菓子を販売する「オープンベーカリー」を開催。毎回オープン前から行列ができる。
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