インテリア好き、香り好きの方に人気なのが、アロマキャンドル。ゆらゆらと揺れる炎は、川の流れ、波の間隔、雨の音、心臓の音……など、一定のようでいて予測できない不規則なゆらぎが心地いいとされる「1/fゆらぎ」の法則性があるといわれています。そのため香りだけでなく、視覚からもリラックスしやすいです。
キャンドルには海外ブランドのものが数多くありますが、私が最近注目しているのが和のローソク。はぜや米ぬかなど天然の「ロウ」を使った京ローソクは、灯芯を巻き付けた手作りの芯を使っていて、風にも強く、洋キャンドルとはまた違ったオレンジ色の炎のあたたかい色合いが特徴です。一日の終わりにキャンドルを灯してリラックスする時間もいいですね(寝る前は火の始末にご注意ください)。
私たちを取り巻く香りの環境は、数年前に比べてずっと幅が広がってきています。これからの時代は、好きな香りを選ぶことや取り入れやすい方法で香りを毎日に役立てることが、快適に暮らすためのひとつのポイントになっていくと思います。本能にダイレクトに響く「香り」だからこそ、「あったらいいな」ではなく「なくてはならないもの」として、おしゃれに楽しく取り入れていけたらいいですね。
Profile
齋藤智子
一般社団法人プラスアロマ協会代表理事、アロマ調香デザイナー®。15年以上の現場経験と6,000回のブレンド数を軸にアロマ調香デザインのプロとして、企業やブランドの香りづくりや、アロマ調香デザイナー®の育成を行う。著書に『アロマ調香デザインの教科書』。
Instagram:@tomoko_saito_aromadesigner