甘酒の魅力は、砂糖にはない複雑な旨みと、豊富に含む栄養価。日本の風土で生まれた麹による発酵の力を借りて、体調管理に役立てましょう。
秋田あたりでは「甘えっ子」とよばれる、濃い米麹甘酒。生きた菌が魅力です。炊いた白米が余ったら、ぜひお試しください。さまざまな作り方がある甘酒ですが、私はこちらが一番気軽に感じます。ミキサーで粒をなくせば、たれやドレッシングにも活用できるのです。
【材料】(800ml前後)
米麹……200g
ごはん……200g
湯……400g
【作り方】
① 米麹をよくほぐします。
② 湯の温度が60℃前後か確認し、全ての材料を炊飯釜に入れます。
③ ②をヘラでよく混ぜ、炊飯器を保温機能に設定し、表面が乾燥しないようにときおり清潔な金属のスプーンで混ぜながら、11時間保温します(その間ふたは閉めずに、濡らして固く絞ったふきんをかけておきます)。
タレやドレッシングを作るときは、③をハンドブレンダーかミキサーでなめらかにすると、とろみが増して使い勝手がよくなります。
清潔な瓶に移し、冷蔵庫で1週間ほど保存可能ですが、日に日に発酵が進むので早めに使い切るのがよいでしょう。甘酒として飲む場合、60℃くらいの湯や果汁ジュースなどで薄めてください。ちなみに、加熱調理し麹菌が死滅しても腸内細菌の良質な餌となります。砂糖やみりんの代わりとしてどんどん使ってみましょう。味噌ベースの鍋にも合います。
甘えっ子を使った「万能たれ」
簡単な上に、万能! 常備して毎日の食卓で頼れる存在。甘えっ子特有のとろみのおかげで乳化する手間や粘度を強化する必要がないので余計な手間がなく、手作りならではの安心感もうれしいところ。焼肉や麻婆ナスのような炒め物にはもちろん、冷奴や刺身にも。我が家はカツオの刺身と薬味をのせた丼が人気です。
【材料】
甘えっ子(または市販の濃縮甘酒)……150g
酢……大さじ2
味噌……50g
醤油……100ml
にんにく……10g
生姜……15g
【作り方】
① にんにくと生姜をすりおろす。
② キレイに洗った瓶に全ての材料を入れてよく混ぜ合わせます。たれは作りやすい分量、余りは冷蔵庫で3週間程保存可。取り出すときはキレイに洗ったスプーンを使います。