テンションが下がりがちな雨の季節。そんな毎日にパッと明るさをもたらしてくれるのが、美しいアジサイの存在です。道すがら、ふと鮮やかに咲くアジサイを見つけるだけで、鬱々した気分が少しほぐれることってありますよね。
アジサイを自宅で楽しめたら、家時間がより素敵なものになりそう。
今回は、中目黒にあるハイセンスなお花屋さん・farver(ファーヴァ)の渡辺さんに取材。
farverは季節の花を大切にしながら時代の空気感を読み解き、飾る人のライフスタイルに溶け込む花を提案しています。
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2020/05/22 Fri.
梅雨気分を晴れやかに。中目黒・farverに訊くアジサイをおうちで楽しむA to Z
テンションが下がりがちな雨の季節。そんな毎日にパッと明るさをもたらしてくれるのが、美しいアジサイの存在です。道すがら、ふと鮮やかに咲くアジサイを見つけるだけで、鬱々した気分が少しほぐれることってありますよね。
アジサイを自宅で楽しめたら、家時間がより素敵なものになりそう。
今回は、中目黒にあるハイセンスなお花屋さん・farver(ファーヴァ)の渡辺さんに取材。
farverは季節の花を大切にしながら時代の空気感を読み解き、飾る人のライフスタイルに溶け込む花を提案しています。
——自宅でアジサイを長く楽しめる、選び方のポイントを教えてください。
「ポイントは大きく分けて2つ。1つめは、アジサイの花や葉に“張り”があるかどうか。張りは、花が水を吸えているかどうかの基準になります。2つめは、生けられる水が濁っていないかどうか。水が濁っているのは、水換えがされていない証拠。花の鮮度の管理がしっかりと行われているかどうかは、その後の花持ちにも影響します。いつ入荷したものなのかをお店のスタッフさんに聞くのもオススメですよ」
「これらの写真のアジサイは花に張りがなく、水をきちんと吸えていない状態。花がしおれているのが見てとれます」
——アジサイには形や色がいろいろとありますが、どんな種類があるのでしょう?
「アジサイは大まかな種類だけでも、西洋アジサイ、ガクアジサイ、柏葉アジサイ、ミナヅキなどがあり、さらにいろいろな品種があります。アジサイの色の違いは土壌のPHによるもの。アルカリ性であれば赤寄りの色に、酸性であれば青寄りの色になります」
「また、時間の経過によっても色が変化します。そのため、色が違うのは収穫した時期の違いなどによることもあり、じつは同じ品種という場合もあります」
——生花の状態でできるだけアジサイを長い間楽しむハウツーを教えてください。
「まず、アジサイの根元を1〜2センチほど切ります。根元の断面には、水を吸い上げやすいように縦に十字にハサミを入れましょう。切り花の場合は水が腐りやすいので、毎日清潔なものに変えてあげましょう。『花器に飾るときにアジサイをどれくらいの長さにカットしたらいいのかわからない』とおっしゃるかたもいますが、正解なんてありません。自分の思った通りに楽しんで生けることが大切です。それで大丈夫! 鉢植えの場合は毎日、もしくは2日に1回の頻度で、根元にたっぷりと水をあげましょう。アジサイは、梅雨時期に花を咲かせることでもわかるように、水分や湿度を好みます。水が足りない場合は花や葉がすぐにしおれてくるので、そのような合図を見つけたら、たっぷりと水をあげましょう」
「また、直射日光が当たりやすい窓際などに置くと水分の蒸散が早いため、しおれてしまうのも早くなってしまう可能性があります。鉢植えの場合も同様です。アジサイは地植えすれば比較的ほったらかしでも育ちますが、鉢で管理する場合は、状態をしっかとり観察してあげましょう」
鮮度の良いアジサイは、水換えを毎日することで1〜2週間もの長い間生花の状態で楽しむことができるそうです。
「アジサイは切り花のものと鉢植えのものではまた印象が違うので、それも楽しいですね。切り花を飾る場合は、ぽってりとした口が狭い花器に生けるとバランスがとりやすくオススメです。アジサイのころんとした形と花器のフォルムのコントラストが、空間を素敵に彩ってくれます」
「鉢植えの場合は、アジサイのトーンとあった鉢と合わせると、より雰囲気が出ます」
「どんなスペースでも存在感を発揮してくれるアジサイ。小さな花器に短めに生けて玄関に飾れば、仕事を終えて帰宅した際も疲れを癒してくれる存在に」
「また、お花の部分だけ短くカットしてクリアなグラスに浮かべてもかわいいですよ。とても涼しげですし置き場所も選びません。洗面台やキッチンなどの、ちょっとした場所に花があるっていいですよね」
——ドライフラワーのアジサイも素敵ですよね。キレイな状態でドライフワラーにするハウツーを教えてください。
「5〜6月に出まわるアジサイは湿度の多い環境で開花しますので、花の中の水分量が多いのが特長です。これをドライにしようとしても形がキレイに残らずにしぼんでしまうというケースが多いです。それ以降に出まわるものに関しては水分量が少なくなっているため、形が残りやすいものが多いです。鮮やかな発色のアジサイのドライフラワーがあまり見られないのは、このため。ドライになった後も、湿度の変化や紫外線の量などで、退色のスピードが変わります。ドライフラワーのいいところは、水に浸けなくてもよいため、自由に飾ることができるということ。花器に挿すのはもちろん、吊るすしたり、寝かせたり……と、いろいろな飾り方で楽しむことができます」
空間を素敵に彩ってくれるアジサイ。つぎの休みにはお気に入りのお花屋さんを訪れて、ぜひ素敵なアジサイに出合い、おうちに連れてかえっては?
東京都目黒区中目黒3-13-31 U-TOMER 1F
03-6451-0056
「farverは、ご来店いただいたお客さまの花に対する概念を変えることができるよう、そして、四季がある日本の花の容姿や質の高さを伝えられるよう、日々尽力しています。また、時代の感覚をつかみとりその場の空気感に合った花を提案することを、強みとしています」
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