準備の間、まこもやまこも蒸しについての説明を聞きます。こちらの黒い塊は、鉄滓(てっさい)というもの。こちらの鉄滓をまこもの根と葉と一緒に煎じることで、女性に必要な鉄分をたっぷりと吸収できるというわけです。
神在のまこも蒸しでは、出雲の5つのエネルギーで構成されています。島根県産のひのきで作られているこちらの木の椅子を五縁のエネルギーを生み出す社(やしろ)と見立て、ここに座りまこもの蒸気を直接浴びることで、身体にエネルギーを吸い込んでいきます。
椅子に宿る五縁のエネルギーは、木・火・土・金・水と考えられ、それぞれ下記のような構成になっています。
木:神在(カムア)オリジナル神社式組子椅子
火:まこも蒸しによるスチーム温熱
土:出雲の土壌で育った自生種のまこも
金:神宿る奥出雲のたたら鉄滓
水:出雲大社沖の特別なにがり
この五縁のエネルギーが相乗効果を生み出し身体に直接働きかけ、心身ともにデトックス効果を生み出すのです。
このように、土瓶でまこもの葉っぱと根っこが蒸されます。
施術を受ける際は、体をすっぽりと包むマントに着替えます。マントの下は全裸なので、マントの状態で椅子に座ると、蒸気穴からまこもの蒸気を直接浴びられるというわけ。膣から直接、身体全身に蒸気が行き渡っていきます。
熱くないのかな?と思いきや、実際に施術を受けてみるとそんな心配は、無用。ぽかぽかと心地のいい蒸気が膣を通り、身体の中に入ってくるのを感じます。この状態で約40分。熱いのを我慢するのではなく、「心地がいい」と思える状態を保って無理をしないのもまこも蒸しの特徴です。
座る体勢は自由。膝を立てたりあぐらをかいたり、顔までマントの中に入れてみたり。マントが大きいので、マントの中で自由に体を動かすことができます。足の組み方や位置を変えてみたりして、自分の好きなポジションを探ってみましょう。
「女性の身体は神社そのもの」であるという考え方があります。会陰は鳥居、膣は参道、そして子宮はお宮。そんな神聖な女性の身体に、まこものエネルギーを直接注ぎ込むからこそ、大きなデトックス効果が期待できるのです。
自由に体勢を変えながら……。体育座りをして足先を温めたり、少し浅く座って腰を温めてみたり。じんわりと温かいので、汗でベタベタして気になるということもありません。ほんのり温かく、瞑想状態におちいります。気持ちいい。
パロサントを焚いて、周りの空気を浄化してくれます。嗅覚からも、心がすんと自分の内側へ落ちていくのを感じます。
pios下北沢では、クリスタルボウルやハンドパン、ティンシャなどの楽器が奏でられる中でまこも蒸しを受けられるという、オプションメニューもあります。ぽかぽかとまこものパワーを享受しつつ周りで生の音が鳴り響くのは、なんとも特別な体験。聴覚から、より深い瞑想状態に入っていきます。ふんわりとした意識がいろいろなところに移動して、普段いろいろ考えていることも、すっと浄化されていくような感覚に。
ハンドパンの深く漂う音色も、とても心地よく……。
ティンシャの澄み切った音で、心がクリアになっていくのを感じます。
施術は約40分。はじめは40分も座っていられるだろうか……と心配していたのですが、ぽかぽかと温かい中で、身体が内側からじんわり温まっていく感覚がとにかく、心地いい。まこも蒸しは人間のネガティブなエネルギーをゼロに戻してくれるといわれるだけあり、施術を受けた後は目が開いて、頭がすっきりとしました!
まこも蒸しを受けた後の体感は、一人ひとり全く違うものになるのだそう。そのときのその人の状態に合わせて必要な作用があり、私たちの心や身体が本来もっている力を取り戻すよう導いてくれるといいます。
普段忙しく過ごす心や身体と向き合い、気持ちがほぐれたような感覚もあって、すっきり。今年も頑張れそうです! まこも蒸しは暑さを我慢して汗をかくものではないので、サウナが苦手……という人でも心配なく受けることができます。今年はぜひ、「まこも蒸し」にトライしてみては?