暖かくなってきましたね〜。いかがお過ごしでしょうか。初めまして、バンド・羊文学のギターボーカル、塩塚モエカです。
@hiz_s
今回は「お休みの日に、お日様の下、公園でのんびりするときに聴きたい曲」というテーマをいただき、プレイリストを作ってみました。景色にぴったりあった音楽が流れているだけで、いつもの場所でもずっと遠くにきたような気持ちになることがあります。音楽たちが皆さんのお散歩やお出かけのちょっとしたヒントになればよいな、と思いながら、5曲のプレイリストをお届けします。
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2022/05/27 Fri.
ある晴れた日、空の下で。羊文学・塩塚モエカさんが聴きたい音楽
暖かくなってきましたね〜。いかがお過ごしでしょうか。初めまして、バンド・羊文学のギターボーカル、塩塚モエカです。
@hiz_s
今回は「お休みの日に、お日様の下、公園でのんびりするときに聴きたい曲」というテーマをいただき、プレイリストを作ってみました。景色にぴったりあった音楽が流れているだけで、いつもの場所でもずっと遠くにきたような気持ちになることがあります。音楽たちが皆さんのお散歩やお出かけのちょっとしたヒントになればよいな、と思いながら、5曲のプレイリストをお届けします。
1曲目は、Tara Jane O'Neilの『Blue Light Room』。2006年リリースのアルバム『in circles』に収録されています。三拍子のアコースティックライクなバンドサウンドが気持ちのいい1曲。この、風や空気と一緒にレコーディングされているような不思議なサウンドがとても好きです。
アルバムを通して肌触りのよいファンタジックさがあり、のんびりしたい日にはとてもおすすめ。どこか絵本を読んでいるようなフィーリングがあるなと思ったのですが、Tara Jane O'Neilは画家でもあるらしい! ジャケットの絵も自分で描いているのかなあ。昼下がり、お昼寝をしながら聴きたいです。
2曲目はJuana Molinaの『¡Que llueva!』。2000年リリースのアルバム『Segundo』に収録されています。Juanaは多重録音といって、一人でギターやピアノを演奏し、声や音のフレーズをループして重ねていく演奏が特徴的なアルゼンチンのアーティストです。呟くようなボーカルとミニマルなトラックが、実験的ながらも洗練されていて、しっかりポップなところが好き。聴いていると知らない間に平行世界に連れて行かれそうです(笑)。
ちなみに羊文学では、Juanaの『Vive Solo』という曲を入場曲に使っています。元々コメディアンでもあった彼女の、ユーモラスで時にシニカルな音楽が大好きです。ただ、歌詞がスペイン語で、Google翻訳でしか読めないのが、もどかしい! いつかちゃんとした訳を読んでみたいです。私の持っているCDには対訳がついてなくて。誰か〜。
3曲目はFaye Websterの2019年リリースのアルバム、『Atlanta Millionaires Club』より、『Room Temperature』です。トロピカルな空気もあるこの曲はちょっと暑くなってきたら、お散歩で聴きたいですね。日々の空虚さを歌った歌詞に、気だるいボーカル。は〜疲れた〜。と大きく息を吐きながら、脱力したい日にはもってこいだと思います。
彼女が21歳の時にリリースしたこの作品は、この世代独特の苦しみが歌詞に現れている一方で、サウンドはドリーミーで甘い感じで、クセになります。21歳でこんなセクシーなの作れちゃうの、すごいな……。このアルバムとは大好きな大阪のレコードショップ、FLAKE RECORDSで出合い、ジャケ買いしました。お金チョコを無表情で頬張るFaye、可愛いし示唆的でとてもよい。
4曲目はJohn Carroll Kirbyの『Canyon (Waiting Alive In a Canyon)』。2020年発売のアルバム『Conflict』に収録されています。このアルバムは、お散歩のときよく聴いています。独特の間で繰り返されるピアノのフレーズが、聴いているだけでメディテーションになる気がしませんか? 木が多めの公園を夕方に散策しながら聴きたいですね。
ちなみにこのアルバムはJohn Carroll Kirbyの中でもかなりアンビエントに寄った作品だと感じていて、他のアルバムではもう少しジャズっぽいものやビートを感じる曲もあるので、ぜひ色々聴いてみてください〜。
ラストは、2021年リリースのHelado Negroのアルバム『Far In』より『La Naranja』です。クラシックな要素も感じられる艶のあるインディーロックが、私の中で新しくて最近たくさん聴いています。こういうのをチェンバーポップというらしいです。勉強になった〜。
Helado Negroはニューヨークのミュージシャンなのですが、このCDが日本盤で発売したときにオリジナルのタロットカードを特典につけていたそうです。占いとか、見えない力とかにも興味があるミュージシャンなのかな? 面白いですよね。そしてこのレコードもジャケットが最高です。友達のアメリカ土産でもらった、大切な一枚。聞くシチュエーションのイメージは、緩やかに体を動かしているときかな。もし犬を飼っていたら、公園で散歩しながら聴きたいです。
ということで、5曲お送りしてきました。ミュージシャンのことを調べたりしながら書いていて、新しい発見もあり、とても楽しかったです。やっぱり音楽っていいな〜。今回ご紹介したのは曲単位でしたが、アルバムを通して聴いてもお気に入りのものばかりなので、ぜひ他の曲も聴いてみてくださいね。それでは、よいお散歩日和をお過ごしください。
塩塚モエカ(しおつかもえか)
Instagram:@hiz_s
Twitter:@moekashiotsuka
HP:https://www.hitsujibungaku.info/
羊文学のギターボーカル。全楽曲の作詞・作曲を務める。並行して行っているソロでの音楽活動は、映画やドラマの劇伴制作、CM歌唱など多岐にわたる。また、そのアイコニックなキャラクターからファッション・カルチャーシーンからも注目を集め、モデルや文章執筆などでも活躍中。羊文学としては、2022年4月20日にNew Album『our hope』をリリースした後、全国5大都市のZepp公演を含む初の全国ツアー「羊文学 Tour 2022 “OOPARTS”」を開催する。
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