新しい年を迎えて、よりパワーアップした自分になりたい! そこでおのずと意識するのが、何かを「習慣化」することです。とはいえどうせ三日坊主になっちゃわないかなという、いわゆる「三日坊主コンプレックス」があるという人も。そこで習慣化コンサルタントさんの古川武士さんに、三日坊主コンプレックスへの対処法を聞きました。
2023/01/06 Fri.
習慣化のプロに聞いた「三日坊主コンプレックス」はこう対処する!
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2023/01/06 Fri.
習慣化のプロに聞いた「三日坊主コンプレックス」はこう対処する!
新しい年を迎えて、よりパワーアップした自分になりたい! そこでおのずと意識するのが、何かを「習慣化」することです。とはいえどうせ三日坊主になっちゃわないかなという、いわゆる「三日坊主コンプレックス」があるという人も。そこで習慣化コンサルタントさんの古川武士さんに、三日坊主コンプレックスへの対処法を聞きました。
「続けたい」という気持ちがあるのにもかかわらず、なぜ三日坊主になってしまうのでしょうか。結論から言うと、人間には「新しい変化に抵抗し、いつもどおりを維持しよう」とする本能があるからです。人間にとって、変化は脅威。いつもどおりが、安全で安心なのです。
私はこの「いつもどおりを維持し、変化に抵抗しようとする力」を「習慣引力」と呼んでいます。習慣化とは、毎日の歯磨きのようなもの。自分が続けたいと思っていることを意志や根性に頼らず、毎日楽に続く状態に導くことです。つまり、続けたいことがいつもどおりになってしまえば、今度はいい意味で「続いている状態」を維持してくれます。これも習慣引力の法則です。ダイエットでリバウンドするのは、習慣化の手前だから。習慣化された状態にもっていければ、あとはダイエットも片づけも、全てリバウンドしにくくなります。
多くの人の習慣化のサポートをしてきた中で続かない人の傾向を見ていると、習慣化のスタート前の計画と姿勢に挫折原因があることが多いです。三日坊主に陥らないためにも、次の3つの原則を守っていきましょう。
原則1.「1度に1つだけ」取り組む
1つ目の挫折原因は、一度にあれもこれも習慣化しようと欲張りすぎて挫折しているケースです。一度に2つ、3つを同時に始めることは、先ほど紹介した習慣引力が2重、3重にかかることを意味しています。重力が2倍、3倍かかっている中で走るようなものです。ダイエットならば、食事制限が習慣化してから、運動に取り組む。これが成功の秘訣です。
原則2.複雑なルールにしない
2つ目の挫折原因は、1つの習慣に複雑な行動ルールを決めているケースです。英語の勉強1つに習慣を絞ったとしても、行動ルールが複雑だと続きません。英語の勉強であれば、何をやれば最も効果的なのかを考えて行動は1つに絞り、シンプルな行動ルールにしましょう。
原則3.結果より行動を重視する
3つ目の挫折原因は、結果にこだわりすぎるケースです。例えば1ヵ月で5キロ痩せると決め、毎日の摂取カロリーを1500kcalまでに抑えていましたが、なかなか減らない体重にイライラして、摂取カロリーの上限を900kcalまでに落とし無理なダイエットに。その反動で、急激なリバウンドをしてしまうことも多いです。もし目先の結果にとらわれず、3ヵ月続けていたら痩せた状態をキープできていたかもしれない。結果より行動に集中することが大切です。
1ヵ月で一つのことを習慣化するために、「最初に気合を入れすぎて、ロケットスタートをしてすぐに失速する」「最初は良かったが、突発な予定で振り回される」「続けていると刺激が少なくなりだんだん飽きてくること」といった降り掛かりがちな3つの罠を乗り越えることがポイント。そのための3ステップをご紹介します。
ステップ1 反発期(やめたくなる)【はじめて1~7日】
スタートから7日目までは、最もやめたくなる「反発期」です。よく三日坊主といいますが、むしろ7日目までが最も続けるのが難しい時期です。裏を返せば、最初の7日間を上手に乗り切れば、4割ほどは成功したようなものです。この反発期を乗り越えるには、「とにかく続ける」こと。そのためのコツとして「ベビーステップで始める」「シンプルに記録する」があります。
「ベビーステップで始める」とは、目標設定を大きくしすぎず確実にクリアできるハードルを設定することです。そうすることで、習慣引力の抵抗にも負けずに続けられます。
「シンプルに記録する」とは、記録し自分の行動を見える化することで、続けることへのやる気が上がり、行動を自己管理することができます。記録するというと多くの方が「面倒くさい」と思われますが、シンプルで簡単なものにすれば楽しく、楽に続けることができます。例えば、毎日記録するために「いつも持ち歩いている手帳に記録する」「体重計の前に紙を貼っておく」など、手間がかからないように簡単な方法を考えるといいでしょう。
ステップ2 不安定期(振り回される)【はじめて8~21日】
反発期を過ぎた8~21日目は、挫折しやすい「不安定期」です。不安定期の挫折率は約4割で、反発期同様、挫折率が高い時期となります。反発期は「続ける仕組みをつくる」を目指してください。そのためのコツとして「パターン化する」「例外ルールをつくる」があります。
「パターン化する」は、身につけたい習慣を一定パターンに決めてしまうことです。自分が一番フィット感のある時間帯や内容、場所を決めるといいでしょう。
「例外ルールをつくる」は、急な予定があったりやる気がしなかったりなど、決めたとおりに行動できない場合に有効です。ポイントは、どれだけ罪悪感なく達成感を味わえるか。自分を甘やかすというより、日々の生活の変化に合わせて行動できるよう計画に柔軟性を持たせるためのルールを作ります。毎日小さくてもいいから続けること。このポイントは、ずっと大切です。
ステップ3 倦怠期(飽きてくる)【22~30日】
最後のステップは、マンネリ化を感じやすい「倦怠期」です。続けることへの意味を感じなくなったり、物足りなくなったり。「意味ないかも」「つまらないなぁ」「飽きてきた」という言い訳が出てきやすい時期です。しかし、この言い訳に負けないでください。そのためのコツとして「変化をつける」「次の習慣を計画する」があります。
「変化をつける」とは、例えば、ウォーキングやランならルートやウェアを変えたり。英語の勉強であれば、勉強をする場所を変えたり。ただし、パターン化されたスタート時間や方法は、むやみに変えないように。
「次の習慣を計画する」とは、次に習慣化したいテーマのプランをつくること。いい習慣を増やすことで、人生は変わっていきます。1つの習慣が身についたら、すぐに次の習慣に取り組めるように準備しておきましょう。最後の倦怠期で次の習慣化プランをつくっておくことで、今の習慣はあくまで通過点に過ぎなくなり、「さあこれを乗り切って次に行こう」と不思議とやる気が湧いてきます。
まず1つ、続けたいテーマを決めて、ベビーステップから始めてください。それも明日からではなく、「今すぐ」に。その一歩が、人生を変えるキッカケになります。
古川武士
https://www.syuukanka.com/index.html
習慣化コンサルタント。約5万人のビジネスパーソンの育成と約500人の個人コンサルティングの現場から「続ける習慣」が最も重要なテーマと考え、オリジナルの習慣化理論・技術をもとに個人向けコンサルティング、習慣化講座、企業への行動定着支援を行う。著書に『理想の人生をつくる 習慣化大全』『性格4タイプ別 習慣術』など。
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