高円寺には、春のきざしや季節感を感じられるスポットがたくさんあります。今回は、高円寺に小さな春を探しにやってきました。 

高円寺駅から出て、商店街を歩くと、梅の花が咲いていました。白やピンクの花びらが風に揺れ、まるで春の歌をうたっているかのよう。梅の花は寒さの中でも咲くため、春の訪れを知らせてくれる貴重な花の一つです。

今回は、高円寺にいくつかある商店街を歩いてきました。どの商店街も人々の賑わいがたえまなく、活気に満ち溢れていました。

高円寺には公園もちらほら。憩いの場として多くの人が訪れる場所、公園。この日も、公園でピクニックを楽しむ人や穏やかな時間を過ごす人が多くいました。

そして、小さな路地がいたるところに。普段とは違う視点で街歩きを楽しめるのも、高円寺の好きなところです。さて、それでは高架下を歩いていきましょう。

花屋さんやカフェなどがあり、それぞれのお店が個性的。ゆっくりと眺めながら歩くのが楽しいです。

四季折々の特別なクリームソーダとスパイスカレーを楽しむことができる「旅する喫茶」をご存じでしょうか？　小さな春を探しに……ということで、今回は季節限定の春のクリームソーダをご紹介します。アンティークな扉をそっと開けると、階段の先にはシャンデリア。

スパイスカレーの、食欲をそそる香りが漂ってきます。こちらのクリームソーダの名前は、「春を待つクリームソーダ」。春色の淡いソーダにバニラアイス、そして桜の塩漬けがちょこんと乗った、春らしさ溢れるクリームソーダです。

店内は、カウンターと半個室のようなテーブル席があります。あたたかな明かりが灯るランプも、落ち着きます。

しとやかなBGMと、古いかけ時計の音が優しく響く店内。ランプの光に透過した桜色のソーダ。炭酸の泡を眺めていると、つい時間を忘れてしまいそう。

まるで桜餅を食べているような、ほのかに桜の香りが感じられる華やかなお味。口いっぱいに春が広がります。

歩いた日はまだ春を見つけるには早いかなと思いきや、街を歩けば美しい花々を見ることができました。

この日は、とくに春の陽気が感じられる日でした。街歩きにはぴったり。

アーケードを歩いていき、「高円寺」へと向かいます。

高円寺には、駅名の由来となったお寺「高円寺」があるのはご存じでしょうか？　街歩きの最後に、訪ねてきました。

たくさんの桜の木。遠くでおじいちゃんがラジオ体操をしていました。今回歩いたときはまだつぼみが多かったのですが、満開になると、美しい桜のトンネルが広がる景色が見られます。楽しみですね。

高円寺という、懐かしい面影を残しながらも、新しさもある街。街を歩けば、季節の移り変わりを感じることができます。人々に希望と新たなエネルギーを与えてくれる、春の訪れの時季。ぜひみなさまも街を歩きながら、春を感じてみてください。

クリームソーダ職人

@tsunekawa_

日々クリームソーダを作る、クリームソーダ職人。クリームソーダ好きが高じて日本中を旅する出張型喫茶店である「旅する喫茶」を立ち上げ、初の常設店を高円寺にオープン。著書に『空色のクリームソーダ Recipe（ワニブックス）』。「Haus der Kuchen」というブランドにて洋服作りも行う。

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