こんにちは。植物療法士の南上夕佳
@yuka_nanjo131
と申します。私はヨーロッパ発祥の伝統療法である植物療法(フィトテラピー)を日本で広めるために、スクールやセミナーなどで女性ホルモンのケアとともに植物の魅力をお伝えしています。
気づけば、年の瀬ですね。1年の疲れをとってすっきりとした新年を迎えるために、植物の力を存分に使ったセルフケアを取り入れてみましょう。今回ご紹介するのは、女性にとってとてもいいと言われている「よもぎ蒸し」です。
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2021/12/24 Fri.
「よもぎ蒸し」で心も体もすっきり。今年の疲れは、今年のうちに。
こんにちは。植物療法士の南上夕佳
@yuka_nanjo131
と申します。私はヨーロッパ発祥の伝統療法である植物療法(フィトテラピー)を日本で広めるために、スクールやセミナーなどで女性ホルモンのケアとともに植物の魅力をお伝えしています。
気づけば、年の瀬ですね。1年の疲れをとってすっきりとした新年を迎えるために、植物の力を存分に使ったセルフケアを取り入れてみましょう。今回ご紹介するのは、女性にとってとてもいいと言われている「よもぎ蒸し」です。
私が植物療法士として活動するきっかけになったのは、20代半ばで発症した若年性更年期障害。ストレスが原因で女性ホルモンが分泌されず生理が止まってしまい、皮膚の乾燥や寝汗、動悸などたくさんの不調を経験しました。
そんなとき、「フィトテラピー」に出合いました。フィトテラピーは、ヨーロッパの植物の薬理作用を用いた植物療法のこと。ヨーロッパでは医療の中に組み込まれ、医師や薬剤師が植物を処方し不調を改善します。不調を改善したい一心で、私も植物療法を学ぶことを決意しました。
ちなみに、ハーブを飲む療法やアロマテラピーも植物療法です。ハーブティを飲むこともそれにあたります。
日本でも植物療法士の資格取得ができますが、ヨーロッパとは異なり医療現場で植物を使うというよりは、セルフケアがメインになります。私は主に、クライアントのお悩みを聞き、その方に合ったハーブを提案することや、スクールやオンラインセミナーなどで植物でのセルフケアをお伝えする活動をしています。
そんなフィトテラピーの一つとしても知られるのが、「よもぎ蒸し」。よもぎ蒸しは、600~700年前に韓国で発祥したケア方法です。
よもぎや薬草を煮立たせた蒸気を膣や皮膚から吸収させるために、座面に穴のあいた専用椅子の下で、よもぎを蒸します。
こちらの椅子にマントをかぶり、座ります。そして下から立ち上る蒸気をマント内で全身にあてていきます。とてもリラックスした空間です。
頭までマントを被ると、本当に全身すっぽり。元々は、韓国では産後の肥立ちが良くなるように行われていたそうなのですが、今では女性の様々な不調によいとされて日常に取り入れられています。
よもぎ蒸しは下着をつけずに行うので、膣以外にも仙骨やお腹周りまで一気に温かくなって、数分で全身から汗が出ます。口から呼吸して蒸気を取り込み、スチームを浴びる時間は40分~60分ほど。体調ややけどに注意して、無理のない範囲で行いましょう。終わった後も汗が出ますので、スチーム後の時間はゆったりと設けておくのがおすすめです。
よもぎは、ハーブの女王とよばれるほど女性との相性がよいとされているハーブのひとつ。月経痛、月経不順、更年期、PMS、冷え性、疲れやすい人と様々な不調をかかえている人におすすめです。よもぎには、クロロフィルという葉緑素があり、造血作用や浄血作用があります。血行促進効果とスチームとの相乗効果もあり、からだの末端まで芯から温まります。血行がよくなることで免疫力もUPしますし、じんわりと温まっていくことで副交感神経が優位になり、自律神経が整ってきます。ストレスが多い人ほど効果が分かりやすいです。抗アレルギー作用や抗ウイルス作用もあり、花粉症やアレルギー体質の方も体質改善に役立ちます。
また膣からの吸収率は体のどの部分よりも吸収率が高いと言われています。その高さは、腕の内側を1とした場合、膣の吸収力はなんと42倍とも言われるほど。膣からよもぎスチームを吸収させていくことで、体への素早い取り込みも期待できます。全身から汗がでるので、デトックス効果も高くダイエットやアンチエイジングにも。
症状によって、よもぎ以外の生薬を入れることもあります。
よもぎ蒸しを受けるタイミングは、「体がなんだかだるいなあ」「疲れているなあ」と感じるときや、冷えが気になるとき。女性の不調の改善などを期待する場合は、2週間に1度の頻度で数回続けるとよいです。1度でも何かしらの効果を感じますが、根本的にアプローチするなら数か月は続けましょう。メンテナンスとしては、1か月に1度のペースで十分です。
いかがでしたか? よもぎ蒸しは手軽にたくさんの効果を感じることができるケアだと思います。私自身、子育て中でなかなかお風呂にもゆっくり入れず汗をしっかり出す機会がないのですが、よもぎ蒸しをすると全身滝汗で、心もからだもスッキリします。疲れとむくみも一気に取れて、髪の毛もしっとりしてうれしい美容効果も。よもぎ蒸しを受けた日は、いつもよりぐっすりと睡眠の質も高まります。
サウナや岩盤浴との違いは、ヨモギエキスを取り入れることでの効果の違いです。香りにも鎮静作用があるので、スチームの香りを嗅いでいるだけで、神経が静まってリラックスできるのを感じることができます。よもぎ以外の生薬やハーブを一緒に煮だしてくれるところもあるので、お気に入りのお店を見つけて、スッキリとした心とからだでよい年越しを過ごしてくださいね。
南上夕佳(なんじょうゆか)
植物療法士 ルボアフィトテラピースクール 副代表。20代でホルモンバランスを崩して若年性更年期障害になったことをきっかけに植物療法士に。日本における植物療法の第一人者・森田敦子に師事し、妊活や更年期など様々な女性の不調に合わせた植物療法講座に定評がある。現在は2児の母。2022年からオンラインスクール開講予定。著書に『自然ぐすり生活』(ワニブックス)。
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