先週に引き続き、書籍「大人のおしゃれはこなれがすべて 〜40歳からのFashion&Beauty Method〜」からファッションのメソッドを1つご紹介します。
こちらの書籍は、ファッションエディター坪田あさみさんがアラフォー世代に向けて肩肘張らずに一生使えるメソッドとして “こなれ”をキーワードに普段から実践しているスタイリングのコツと美容法を1冊にまとめまたものです。
~1分で読めるエンタメコラムを配信~
季節のファッショントレンドから、アート、映画、演劇、旅行などの耳より情報に、旬のイケメンまで。あなたの好奇心を満たすコラムをお届け!
2022/10/18 Tue.
大人のおしゃれはこなれがすべて 〜40歳からのFashion&Beauty Method〜 Part2
先週に引き続き、書籍「大人のおしゃれはこなれがすべて 〜40歳からのFashion&Beauty Method〜」からファッションのメソッドを1つご紹介します。
こちらの書籍は、ファッションエディター坪田あさみさんがアラフォー世代に向けて肩肘張らずに一生使えるメソッドとして “こなれ”をキーワードに普段から実践しているスタイリングのコツと美容法を1冊にまとめまたものです。
私を観察し、変わり続ける
大人はおしゃれが難しくなる年齢です。この本でいう“大人”とは40歳以上の女性のこと。
着こなしがカジュアルなだけだと“ご近所感”や“普段着感”が出てしまうし、コンサバでラグジュアリーさを追求すると“昭和”で“おばさま風”に見えてしまう。いずれにせよ“中途半端でパッとしない”というジレンマを抱きがち。
一方で疲れる服はもう着たくないし、いかにも“おしゃれしてます”的な流行を追いかけるのも違う。でもいくつになっても“素敵でいたい!という思いは、多くの女性の共通の願いなはず。
本来おしゃれ経験値が高く、ワードローブにも上質な服が充実してくるはずの大人世代ですが、なぜか“おしゃれ迷子”に陥る人が多いのが現実です。それは若い頃の意識のままファッションや美容のとらえ方が止まっている人が多いからではないでしょうか。
現実の自分を冷静に分析せず、若い頃に通ったセレクトショップで服を探したり、自分はMサイズだと頑なに信じてきちんと試着せず服を買ったり、逆に若者向けのトレンドに手を出したり。大切なのは過去に得た情報や知識、成功体験を引きずるのではなく、40歳以降である「今」へ適切にアップデートすることなのです。
坪田あさみ
大人世代になると若い頃のようにトレンドに飛びつくことが少なくなります。私はトレンドがきちんと定着していくかどうかを見極めるため、雑誌などで取り上げられても、買うかどうかは時間を置くようにしています。一方ですぐに乗っかるトレンドもあります。それは「シルエット」に関するもの。特にベーシックなアイテムなのにシルエットが新しいものは、とてもこなれて見えるので積極的に取り入れるようにしています。
アイテムはベーシック、シルエットは最旬のバランス
例えば、写真(上)のトレンチコートですが、随分とビッグシルエットになっています。トレンチといえば、本来は肩がセットインになっていて、トラッドをベースにした「きちんと感」があるものですが、それを大胆に崩しているので新鮮です。とはいえ色やデザインは、定番を引き継いでいるので安心感があります。大胆なフォルムにすることで、女性が着ると体が泳ぐ印象があるため、トレンチのミリタリー感とは違った女性らしさが漂うことになります。つまり「ベーシックなアイテム+旬なシルエット」という組み合わせは、デザインや色などによるわかりやすい流行とは違い、一見した時に見慣れないアイテムではないにもかかわらず、新鮮に感じさせる効果があります。それが流行とほどよい距離でいたいと思っている大人世代にちょうどいいのです。
目新しいアイテムは2シーズンほど見送る
逆にもの自体が新しいトレンドアイテムというのは2シーズンほど様子を見ます。海外のコレクションブランドから始まるトレンドアイテムが出始める直後は、日本人向けにまだデザインがこなれておらず、大人世代の体に似合うまでシルエットも絞り切れていないことが多いからです。2シーズンぐらい見送った後でもまだそのアイテムが市場で人気なら、かなり着やすく進化し、取り入れやすい状態になっています。
ようやくこなれてきた時こそ“買い時”と思ってください。
「ジレ」がよい例です。最初に出始めた頃は、シルエットや素材がモダンでハンサムなものが多く、欧米に比べて体が薄く骨格が華奢な日本人にはかっこよすぎて、どこか“着られてる”感がありました。でも最近ではコットンやリネン、ニットなどの軽やかな素材でバリエーションが増え、一枚仕立ての着やすいタイプも続々と販売されています。
出始めてから時間もたっているので、コーディネートのお手本もたくさんあります。「ジレが欲しい」と漠然と考えるのではなく、「どんな素材でどんな着丈のものをどう着こなしたいか」をシミュレーションしておくと、いざ理想のものに出会った時に思い切って買うことができます。
トレンドカラーを取り入れるならシーズン真っ先に
一方トレンドで必ず話題になるのが「色」です。私はあまりトレンドカラーには飛びつかないほうですが、それでも欲しい時はシーズン真っ先に購入します( 春夏なら1 ~2月、秋冬なら8 ~ 9月頃)。なぜなら色は暑い・寒いという気温に関係がなく、小物なら買ったその日からすぐ使えること、また早く使い始めたほうがシーズン中長く活躍するので結果的にコスパがよいからです。またグリーンやイエロー、パープルなどの鮮やかな色のトレンドは、わかりやすいゆえに次のシーズンでは着ない可能性が高いので、ロープライスでも十分。逆にスモーキーカラーのようなあいまいな色みの場合は、比較的長く使い続けられるので、多少高くても購入してよいでしょう。
坪田あさみ
1973年生まれ。大学卒業後出版社に入社し、編集者としてのキャリアをスタート。フリーランスのエディター、ライターとして独立後は、女性誌全般に活躍の場を広げ、ファッションテーマを中心に多くの企画を手がける。広告、web媒体などでの執筆も精力的に取り組み、近年はアパレルブランドとの協業など、仕事の幅を広げている。日々の着こなしや海街でのライフスタイルを発信し続けるインスタグラムは大人の女性から大きな支持を得ている。
2024/09/28 Sat.
2024/09/21 Sat.
2024/01/07 Sun.
2024/01/03 Wed.