
自分本位な夫が、最愛の人が自分を知らない、さらに立場が逆転した<もう一つの世界>に迷い込み、“愛の試練”に立ち向かう姿を描いた本作。主人公・ラファエル役を演じるのは、第72回カンヌ国際映画祭でショパール・トロフィーを受賞し、フランスでいま最も注目される俳優フランソワ・シビル。状況も立場も一変した世界で戸惑いながらも妻の気持ちを取り戻そうと奔走し、“愛”に向き合う心の機微を丁寧に演じてみせました。ヒロインのオリヴィア役には、キュートなルックスとフランスの名門校を卒業した経歴を持つ、才色兼備な女優ジョセフィーヌ・ジャピ。<もう一つの世界>では人気ピアニストとしてのオーラたっぷりに、天才ならではの悩みやラファエルとの出会いによって生じた葛藤を繊細に表現しています。なんと主演の2人は本作をきっかけに実際の交際に発展!息の合った演技に注目です!


リチャード・カーティス監督による傑作『ラブ・アクチュアリー』のような上質なロマンティック・コメディ映画を好むユーゴ・ジェラン監督は、本作にその上質さを取り入れながらもフランス人のアイデンティティを加えていきました。前述した作品の舞台がロンドンであったように、パリを舞台にした本作では、冒頭で登場するノートルダム大聖堂やエッフェル塔、オリヴィアがリサイタルを行うオデオン座など、美しいパリの歴史的建造物も注目ポイント。ラファエルとオリヴィアが二人きりで過ごす南フランス・カマルグの景色は息をのむほど美しく、夜の湿原地帯は何とも幻想的。ただ、本作はフランスという土地を見せたいわけではなく、監督があくまでもこだわったのは、“普遍的”なテーマ。たしかに舞台はフランスだけど、どこの国でも起こるかもしれない、そう観客が思えることに注力し、それは装飾や光、衣装などのビジュアル面でのこだわりにも現れています。キャラクターにリアリティをもたせることで、より一層観る者の心が揺さぶられる表現へと昇華させました。

恋しか知らなかったラファエルが最後に選んだ未来とは……? その決断に、温かい涙が流れること間違いなし。
運命の出会いから“恋”が“愛”に変わるまでの軌跡をロマンティックに描いた今年一番の感動作━ラスト11分、あなたは“愛”の意味を知る。
『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』は渋谷パルコ8Fホワイトシネクイントにて上映中!