突然ですが、私は「暮らしの自由」が好きです。画一化された賃貸住宅ではくつろげないし、サイズの合わない既製品を無理やり部屋に押し込んでも幸せだと思えない。「みんな」のために平均化してつくられたものって誰のためのものではない気がして。私は私の暮らしにジャストフィットしたものが欲しいのです。
しかし家具をつくるなんて、そんなスキルも余裕も場所もない…。そんな私たちにおすすめのDIYツールが「モクタンカン」。空間に応じて多様に形を変えられて初心者にもおすすめなDIYパーツです。
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2020/09/07 Mon.
暮らしのジャストサイズは人それぞれ。誰でも簡単に家具がDIYできる「モクタンカン」のススメ
突然ですが、私は「暮らしの自由」が好きです。画一化された賃貸住宅ではくつろげないし、サイズの合わない既製品を無理やり部屋に押し込んでも幸せだと思えない。「みんな」のために平均化してつくられたものって誰のためのものではない気がして。私は私の暮らしにジャストフィットしたものが欲しいのです。
しかし家具をつくるなんて、そんなスキルも余裕も場所もない…。そんな私たちにおすすめのDIYツールが「モクタンカン」。空間に応じて多様に形を変えられて初心者にもおすすめなDIYパーツです。
モクタンカンは、木(モク)+単管(タンカン)。木の丸棒をクランプと呼ばれる金属のパーツで固定して、好きな長さ・大きさ・本数で家具をつくることができます。元々はオール金属製で、工事現場の足場仮設などに使われる資材です。
金属パイプを木にすることで、インダストリアルな雰囲気から一変、暮らしの雰囲気に馴染むファニチャーになりました。なんとなく、木に囲まれて過ごしたいって思うのは、日本人のDNAに刻まれているからですかね?
ほうら。無骨に直線を組み立てただけなのに優しげでナチュラル。フローリングのお部屋に馴染みます。しかも私の身長に合せた私だけのラックです。高さが合わないと使い勝手も格段に変わります。毎日使うものこそ、自分仕様にカスタムしたいもの。
例えばこんな使いかたも。クランプで高さが変えられるデスクランプに。支柱の長さを伸ばせばルームランプにもなります。
モクタンカンの丸棒の口径は細めと太めの2種類あり。太めはテーブルなど大型家具に。テーブルも身長や椅子に合せたジャストサイズにしたいところ。海外のヴィンテージチェアなどは日本の既製品とあわなかったりしませんか?
また、家族が増えたら天板と横の丸棒の長さを変えれば大きなテーブルにすることも。愛着あるテーブルを「暮らしに合わない」ことだけを理由に捨てることなく次のステップへ使うことができるのです。
組んで、とめる。切るのはオーダーでOK。こんなに簡単でもDIYはDIY。DIYとは「Do It Yourself」(自分でやってみる)の略。暮らしの自由を自らの手で生み出すのですから。
この単管システムをつくったのは、株式会社アラキ+ササキアーキテクツ共同代表の荒木源希さん。東京都調布市で建築家としてみんなの暮らしを楽しくするべく日々活躍しています。
荒木さんは勝負服のモクタンカンΦ48.6 Tシャツ
※Tシャツはデザインが変わる予定ですが、10月中旬以降に発売の予定です!
荒木さんがモクタンカンを発明したのは2014年のこと。施主さんに「単管でシェルフを組みたい」と相談された荒木さんは「家の中で使うなら、金属パイプを木にしてはどうだろう?」と提案したところ、使い勝手が良く、そこから約2年かけてブランディングしました。
家のなかを快適にするところからはじまったモクタンカンは、外へ飛び出して、みんなを笑顔にします。
野外を映画館に見立てるイベント「ねぶくろシネマ」。場所ごとにサイズが変えられるスクリーンに。
「IKEBUKURO LIVING LOOP」で南池袋公園がみんなのリビングに。その案内板として。
野外でもがっつり使えるのは、足場に使えるほど丈夫なことと、金属パイプよりも軽い木製だから。
そしてモクタンカンの木にもこだわりが。
「国産材を使用して、日本の森を活性化させたい思いがあります。だからモクタンカンの木材は北海道下川町で育ったトドマツを使用しています」と荒木さん。
ちなみにクランプのスペシャルカラーもレンガなど自然物の色をあしらっている。
自然のものを使う良さをモクタンカンを通して味わって欲しい。さらに北海道の森が豊かになったらなおよし。
北海道の森からやってきた木が“人の森”である都市で育ち、日本中の暮らしや楽しみがもっと自由になる。アイデアとソーシャルグッドが掛け合わさるとイノベーション。そのお手本のようなプロダクトです。
Photo:小禄慎一郎
Text:アサイアサミ
〈ココホレパルコとは〉
日本全国、ソーシャルグッドなニュースを求めて巡った編集者が、地方地域に眠る「ここでしか生まれないもの」をご紹介する企画。☑ここでしか生まれないもの
☑グッドデザインで今の気分に合うもの ☑希少なものをセレクションして地域の魅力を広告するために“ココホレワンワン”と吠え続け、掘り進めていきます。
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瀬戸内、東京を拠点に全国へ。インディペンデントでオルタナティブな広告会社です。
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