「亀田縞の布がいっぱい使えて、素肌に気持ちいいから、パンツにしたらいいかと思って」とにこにこ話してくださったのは「hickory03travelers」の迫一成さん。福岡で生まれ、大学から新潟にやって来てそのまま居着いた異色の経歴の持ち主です。ヒッコリーの社長兼商店街のヒーロー兼地域ブランディングデザイナー。そう、私の大好きな、地方にイノベーションを起こす「おせっかい」なひとです。
亀田縞を復活させた地元の織物会社2社はそれぞれ、縦織、横織を得意としていて、その両者を活用し展開するブランド「亀とうさぎ」をつくったのが迫さんをはじめ「hickory03travelers」(以下ヒッコリー)です。
ヒッコリーは、新潟の総鎮守である白山神社の門前商店街「上古町商店街」の一角にある雑貨屋さん。店内に入ると、心ときめくもので溢れています。
けれど、いわゆる雑貨屋さんで「よく見る」雑貨はひとつもなく、どれもていねいにつくられた小ロット・少数新鋭の地域のプロダクトばかり。迫さんはじめ、ヒッコリーのみなさんが「日常を楽しむ。」をテーマに取り揃えたものが並んでいるのです。
新潟の伝統菓子【浮き星】はくちょう 8種セット ¥3,867
たとえば「浮き星」は、新潟にしか売っていない貴重な米菓。下越地方で親しまれてきた郷土菓子で、ココホレパルコでは新潟の伝統菓子【浮き星】はくちょう 8種セット(¥3,867)で販売中です。
ここでしか生まれない素敵なものに、時にデザインを、時に企画を、時に愛を勇気をもたらして輝かせるのがヒッコリーの仕事。亀田縞もプロダクトアウトをはじめ、ファッションデザイナーとのコラボ、デザインワークなどをお手伝いしているとのこと。
そんなヒッコリーの合言葉は「日常を楽しむ。」
彼らが居てくれる新潟は本当に幸せなまちですし、彼らがおすすめしてくれるものはみんなの日常も楽しくしてくれるに違いありません。亀田縞を履いて越後の叡智で日常をおしゃれに快適過ごす。まさにエンジョイニチジョー!です。
そして、経糸と緯糸が折り重なって出来た織物をただ身にまとっただけではおしゃれは彩れません。糸に編み込まれた思いや物語、デザイン性を知ることが必要。自らが身にまとう「経緯」を良く知ることこそ、ほんとうのおしゃれだと思うのです。
Photo:内藤 雅子、小倉快子(亀田縞)
Text:アサイアサミ