初めてのギターはChatting Birdの赤いギター

―早速ですが菅原さんが初めてギターを手にしたのは、いつ頃ですか?
13歳か14歳の時だったかな、親に地元の楽器屋で買ってもらいました。スタンダードなモデルということでChatting Birdの赤いギターでした。当時剣道部に入っていて、部活後帰宅してずっと弾いて、弾いたまま寝落ちしてしまうほど熱中していました(笑)。
―ギター少年という感じですね…!その頃から音楽の道で生きていくぞ、と思っていましたか?
そんなことは無かったと思います。でも一度、親戚のお兄さんが夏休みに来た時にギターを見せていたら、何の悪気も無い感じで、「まさかプロになるとか言わないよね?」と言われたことがあって。その時すごく悔しい気持ちになったんです。プロを目指すことは恥ずかしいことなのか?と。今思えばその頃からプロになりたかったんだなぁ、と思います。
ライブハウスでライブをしてみたい
―きっと熱い気持ちを親戚のお兄さんも感じたのでしょうね。バンドを組んで音楽をやりたいと思ったきっかけはありますか?
一番初めは高校の文化祭で演奏したことかな。
その後大学では軽音サークルでコピーバンドをしていて、大学3年生の時外バンしようよ、という話になりました。何よりライブハウスでライブをしてみたかった。コピーバンドではなくオリジナル曲でステージに立ちたいと思ったのが、サークルの外でバンドを始めたきっかけでした。
結成の2004年から変わらないメンバーと音楽
―なるほど。当時から変わったことはありますか?
2004年に結成してから、メンバーも音楽性も変わっていません。
長く一緒にバンドをしていると、メンバーは友達というよりは家族、兄弟のような関係になっていきます。
初めは気が合う、好きなことが似た友達という感じの関係性でしたが、もう15年以上一緒にやっていると、やっぱり人間性はバンドが長続きする上ですごく大事な部分だと思います(笑)。
ライブにたくさん誘ってもらえるように
―ライブ活動が忙しくなって、バンド一本になったのはいつ頃ですか?
2004年に結成後、2005年にはインディーズデビューしました。渋谷のライブハウス「La.mama」に出演した際、ライブスタッフに「おもしろいじゃん!また出てよ!」と言ってもらえたり、たくさんのライブに誘ってもらえるようになったのもこの時期。レコードショップにもインディーレーベルのCDなのにたくさん置いてもらえて、活動が本当に増えました。今思えば、活動量と稼ぎのバランスが変だった(笑)。アルバイトできないくらい忙しくなって、お昼代は200円とかだったけど、とても楽しかったのを覚えています。
9mmでの活動は、9mmにお伺いを立てないと
―バンド活動で大切にしていることはありますか?
バンド=自分自身ではないということですかね。
9mmは自分を含むけど、自分を超えているもの。例えばいい曲が出来た時も、「いい曲だけど、これは9mmの曲としてならどうか?」と一度9mmにお伺いを立てる感じ。メンバーによりグラデーションはあれど、メンバーが「9mm像」を持っていて、その基準が高いバンドだと思います。
人と一緒に演奏したいことが一番大事

―「9mm像」の価値観がメンバー間で共有されているのは、すごいことですね。
バンドを始める際、まずメンバー集めが1つ目のステップになると思うのですが、何かアドバイスは頂けますか?
一人で演奏することとバンドで活動することの大きな違いは、当然ですが人と一緒に演奏するということです。色々な人と演奏してみることがまず必要!そのうえで、自分の好きなものを相手にちゃんと伝えられることも大事。人と演奏するわけだから、やっぱりコミュニケーションは避けられない。あとは……「演奏はいいけど」嫌なヤツは、結局「嫌なヤツ」なので、やっぱりやめた方がいいと思います(笑)。絶対にいつかうまくいかなくなるので(笑)。
9mmとしてアップデートしながら、バンドとして走り続ける
―9mmとしてこれからこうなっていきたい、という展望をお聞きしたいです!
先ほど話したように、自分たちの中に「9mm像」を持っているわけですけど、その「9mm像」に憑りつかれてしまい、自分たちが古くあってしまうようなことがないように、アップデートしていきたいと思っています。
バンドは生き物だと思っています。活動を停めたらバンドは休んでしまうし、病気になったりケガをしたりもする。実際これまでもあったけど、変わらない良さを大切にしながら、これからも走り続けて9mmをどんどんアップデートしていきたいです!
―とっても素敵です。2年後は20周年ですが、何か考えていらっしゃるのでしょうか?
20周年もですが、9mmにとっては「9」なので19周年の方を重視していたりします。 9周年の時も、10周年より派手にやりました(笑)。
19周年もいろいろ考えているので、楽しみにしていてください!
筆者あとがき
ライブパフォーマンスが最高に格好いい9mm。
長く同じメンバーでやってきた9mmだからこそ、メンバー集めのお話は納得でした。
19周年、とても楽しみですね。これからもアップデートし、走り続ける9mmから目が離せません!
Profile

9mm Parabellum Bullet https://9mm.jp/
菅原卓郎(Vo, G)
滝 善充(G)
中村和彦(B)
かみじょうちひろ(Dr)