モデルで女優の水原希子さんが、親友であり、最も信頼を寄せる写真家でもある茂木モニカさんと共作した写真集『夢の続き DERAM BLUE』をリリース。刊行を記念し、4月4日(日)までPARCO MUSEUM TOKYOにて同タイトルの写真展を開催中です。内覧会に登場したおふたりに、本展に込められた思いや、撮影中のエピソードなどをお伺いしました。

2021/03/29 Mon.
水原希子×茂木モニカの写真展がスタート。撮影秘話から見えた“ありのまま”の生き方とは
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2021/03/29 Mon.
水原希子×茂木モニカの写真展がスタート。撮影秘話から見えた“ありのまま”の生き方とは
モデルで女優の水原希子さんが、親友であり、最も信頼を寄せる写真家でもある茂木モニカさんと共作した写真集『夢の続き DERAM BLUE』をリリース。刊行を記念し、4月4日(日)までPARCO MUSEUM TOKYOにて同タイトルの写真展を開催中です。内覧会に登場したおふたりに、本展に込められた思いや、撮影中のエピソードなどをお伺いしました。
本展では、水原さんと茂木さんが4年前に出かけたプライベートな撮影旅行の写真を展示。カリフォルニア・シエラネバダ山脈へのロードトリップで撮影された写真には、まるで映画のワンシーンを切り取ったかのような風景や大自然、そして、親友だからこそ引き出せた彼女の素顔を見ることができます。
展示会場入り口にある「はじまりの部屋」を抜けると、服を纏わず、生まれたままの姿で、自由に身体と心を解放している水原さんの写真が並びます。
——今回の写真展の開催について、率直な気持ちをお聞かせください。
希子 本当に嬉しいです。私たちにとってすごく貴重な時間に撮影されたものだったので、自分たちが納得できる形で世に出したいと思っていました。アートに対してのリスペクトがあるPARCOさんが全面的に協力してくださり、自分たちが願っていた以上のものになって、感謝しかありません。
——タイトルの『夢の続き DREAM BLUE』には、どのような意味が込められていますか?
希子 今思い返すと旅に出ていたあの時間は、本当に夢のような瞬間だったけれど、心に刻まれたあの時の記憶が、あの夢が、今もずっと続いている気がするんです。夢を夢のままで終わらせず、新しい夢を描き続けたいという思いから『夢の続き』としました。
モニカ 『DREAM BLUE』のBLUEは、空の色からつけました。ブルーは昔から私がいちばん好きな色でもあるし、旅で見た時間によって変わっていく空の青がすごくきれいだったので。
——写真集、そして展覧会の見どころを教えてください。
希子 旅行中に写真が上手な親友が撮影したというスタンスで撮られたものなので、素顔の私や計算されていないモニカの写真が見られます。ヌード写真ではありますが、ここきれいだし、誰もいないし、ええい脱いじゃえ!みたいな感じでした(笑)。モニカも、もうひとり一緒に旅をしていた友人のクリスティンも脱いでいましたね(笑)。あくまで自然の中で解放されることが目的の旅だったので、表現者としてではなく、嘘偽りのない本当の私が写し出されていると思います。
——作品の中で、お気に入りのカットはありますか?
希子 選ぶのが難しいんですけれど、岩場で撮影した背中がちょっとぼやけて写っているカットかな。自分も自然の一部になったような気がして、エモーショナルな気持ちになりました。
モニカ 太陽が沈んで、誰もいなかったから、すごくスピリチュアルな感じがしたよね。クリアファイルの写真にした希子が走っているカットは、マジックモーメント的な感じで虹がお尻にかかって。リアルな虹ではなく、レンズが反射したものなんですが、奇跡的な一枚だと思います。
——撮影中で印象的だった出来事を教えてください。
希子 写真にも出てきますが、岩山や砂漠が続いている景色の中で、突然目の前に雪景色が見えてきて。まったく予想してなかったから、すごく驚きましたね。
モニカ 旅をしたのが7月ぐらいだったから、本当に不思議だったよね。しかも、雪があるのになぜだか暖かい。
希子 そう! 本当に夢の中にいるみたいだった。
——写真集を写真展として展開するにあたり、こだわったポイントはありますか?
モニカ 砂漠から雪山へ、さらに奥は水に浸るという感じで、セクションに分けて写真を展示しています。写真集の表紙がライトアップされているブースでは、クリスティンが作った自然音が流れています。あとは、ポジフィルムをのせたライトボックス。撮影した旅の写真すべてがここで見られるようになっています。
希子 それを見ると、いかにこの旅がナチュラルな環境で撮られたものなのかがわかるよね。表と裏で太陽と月になっていて、太陽が向いているほうは、日が明るいときの写真、月が向いているほうは日が暗くなってきたときの写真を展示していて、光の時計じゃないけれど、そういう意味をもたせています。
——あらためて、水原さんは茂木さんのどのような部分を信頼していますか? また、茂木さんは水原さんのどのような部分が表現者として優れていると感じますか?
希子 私はモニカの撮る写真が素直に好きで、彼女の写真のいちファンなんです。モニカの写真はシネマチックで、静止画なのに動きがある。そこが他の人とは決定的に違う点だと思います。そのなかで、彼女はその人のいちばんいい部分を引き出すという能力を持ち合わせているんですね。仲良くなるにつれて、それをより実感しています。
モニカ 希子は自分でリミットを作らない。本当の顔を見せるのを怖がらないから、フォトグラファーとしては、そういう部分を撮らせてもらえるということ自体が嬉しいですね。
——最後に、展覧会を観に来る方にメッセージをお願いします。
希子 ここにあるのは、私たちにとって本当に大切で思い入れのある写真です。ヌードという言葉だけを切り取ると、「覚悟のヌード」とか「女優魂」みたいに捉えられることも多いのかなと思っていますが、今回に関してはまったくそうではなくて、セクシャルな感じが一切しない。実際に会場に足を運んでくれた方は拍子抜けするんじゃないかな(笑)。ひとりの人間として、女性として、ありのままの姿でいることを、ポジティブに捉えてもらえたらいいなと思います。
写真集 ¥3,630
4月15日(木)全国書店発売に先駆け、写真集『夢の続き DREAM BLUE』をPARCO MUSEUM TOKYOで先行販売します。ふたりの親密な関係と感性が交わったからこそ生まれた1冊は必見です。なお、本展の開催記念オリジナルグッズとして、ポスターやA4クリアファイル、Tシャツ、トートバッグ、アクリルキーホルダー、マグカップなども販売。お見逃しなく!
Tシャツ ¥5,400、ロングスリーブTシャツ ¥6,300
トートバッグ(ナチュラル) ¥4,800
アクリルキーホルダー ¥750
マグカップ ¥2,800
水原希子(みずはら・きこ)
モデル、女優、デザイナー。アメリカのテキサス州に生まれ、兵庫県神戸育ち。アメリカ人の父と在日韓国人の母を持ち、日本語、英語、韓国語を話すトライリンガル。2003年よりモデル活動をスタートし、2010年に映画『ノルウェイの森』で女優デビュー。その後、数多くの海外誌や映画作品に登場し、グローバルに活躍の場を広げる。2018年、クリエイティブでPEACEな思想を共有できるクリエイターたちと共に、実験的なプロジェクトを世界に向けて発信する「Office Kiko」を立ち上げる。ソーシャルメディアの中でも圧倒的な人気を誇り、インスタグラムのフォロワー数は575万人を超える。
茂木モニカ(もぎ・もにか)
写真家。アメリカのワシントン州に生まれ、13歳のときに日本に移住。15歳で趣味として写真を撮り始める。自身で制作したZINEや友達の写真をブログでシェアしていくなか、2011年、『VICE MAGAZINE』の目に留まり、フォトイシューでデビュー。現在はニューヨークを拠点に、国内外を問わずファッション誌や広告を中心に活躍する。デジタルカメラは一切使用せず、全て35mmのフィルムで撮影。ルクア大阪の1周年記念キャンペーンCMでは監督も務める。2017年、バルセロナのアートフェスティバルでショートフィルムとグラフィック作品を発表。映像作品にも力を入れている。
水原希子・茂木モニカ 写真展
『夢の続き DREAM BLUE』
会期:2021年3月20日(土)〜4月4日(日)
会場:PARCO MUSEUM TOKYO/東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ4F
入場料:1,000円(税込) ※未就学児無料
営業時間:11:00〜20:00
※入場は閉場の30分前まで ※最終日は18時閉場 ※営業日時は感染症拡大防止の観点から変更になる場合がございます。詳しくは渋谷PARCO営業日時をご確認ください。 ※グッズの価格はすべて税込み価格です。
Staff Credit
Text:Ayako Takahashi
Edit:RCKT/Rocket Company*
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