歌舞伎町にオープンした『Sparkle』は、東村先生の創作拠点「東村プロダクション」が所有する劇場です。プロダクションに所属するお笑い芸人や俳優の活動の場として、2020年1月に営業を開始したばかり。
東村先生 実はお笑い小屋を作るのは昔からの夢でした。東京ではお笑いライブの会場が不足して、うちのライブも予約が取りにくい状況が続いていましたし、それならば自社で劇場を持ち、事務所問わずいろんなジャンルの若手の芸人さんたちが小さなライブを数多くできる場を用意しようと思ったんです」
しかし、営業開始早々にコロナウイルスの影響が直撃。思い描いていたような活動ができない日々が続きます。
東村先生 「ライブはもちろんのこと、お客さんと出演者が一緒に楽しくお酒を飲める空間を目指して、バーカウンターも作ったのに、コロナでとてもとてもそんなパーティみたいなライブは出来なくなってしまって…」
ライブを一方的に観に来るだけでなく、訪れたお客さんが出演者と交流できる場としても機能する姿を思い描いていた先生。だからこそ、心苦しい時期を過ごしながら、何かできないかと新たな「場」の在り方を模索し始めます。
たどり着いた結果は、ファンの皆さんとの集いの場をオンラインに移し『Sparkle』を配信拠点として活用していくこと。この方針転換には、ポジティブな声が寄せられていると言います。
東村先生 「正直、オンラインでやるしかないなと仕方なく始めた部分があったのですが、遠方のかたや小さいお子さんのいるママさんたち、夜外出しづらい学生さんたちなど、歌舞伎町になかなか足を運べない人たちが喜んでくれていて…これはこれで良いこともあるんだな、と。前向きに考えるようになりました」