INTERVIEW
展示作品についてのQ&Aに加え、インスピレーションを受けたという日本のカルチャーや拠点であるインドネシアについて語っていただきました。
実際には英語を使用したインタビューになりますが、日本語に訳したものを記述します。
ーー今回の展覧会の展示作品である、ロボット作品、彫刻作品、バガボンド(ファッション作品)などを制作した理由を教えてください。
アートは無限の可能性があると思っているので、作品の中で様々な表現手法を探っていくことがとても好きです。
今回制作したロボットは、2年前にパルコのグランドオープン時にYAGIBOYのフライヤーに描かれていた子供のキャラクターから取ったものです。私は、子供を現実の世界に作り、インタラクティブな方法で公共の場に提示したいと思いました。
彫刻作品は、BANANNA EATERシリーズのキャラクターを表現するのに適した表現手法でした。実は初期の頃はドローイングで作っていたのですが、それでは十分ではないし、そこまで過激ではないと思いました。そこで、より良いものにするために、彫刻で作ることを考えました。
バガボンド(ジャケットの名称)では、初めて実験的なファッション・アートをデザインしました。ビジュアル、パンクの感覚、テクノロジーを一つの形にまとめたいと思いました。この作品は、ファッション・カルチャーのポータルであった渋谷やパルコに呼応していますし、バガボンドは日本のキャラクタリスティックなシンボルでもあります。そして、バガボンドは日本の象徴であり、この作品はその全てを表現していると思います。
ーーロボット作品は、どのようにして作ったのですか?期間はどのくらいかかりましたか?
イラストやアニメーションの作品以外は、一人では作れません。彫刻作品やバガボンドはチームで制作しました。ロボット作品に関しては、エレクトロニック・アートやエクスペリメンタル・アートに共感したメンバーとのグループ・プロジェクトである"Bracketboyz "というグループで制作しています。約2ヶ月間、時間をかけて制作しました。
ーーシルクスクリーン作品には3つのゾーン(MODULE-1~3)がありますが、それぞれストーリーがあるのでしょうか?なぜ大きな顔に描いたのですか?
3つの大きな頭は、私が創った(創造した)クリーチャーのタイプを表現したものです。3つのタイプとは、ロボット、エイリアン、そしてハイブリッドヒューマンです。大きな頭から出てきているシルクスクリーンの作品は、2017年から現在までの記憶の断片として、私の作品について語っています。
ーー作品に「Self-Love」と書かれていますが、これは何かのメッセージでしょうか?
「Self-Love」については、人々が自分自身を深く理解し、すべてのコントロールは自分自身にあることを信じなければならないというメッセージを伝えたいと思っています。
ーー日本に行ったことはありますか?
行ったことはありませんが、いつかは行ってみたいと思っています。
ーー好きな日本のアーティストやミュージシャンを教えてください。
日本で好きなミュージシャンは、S.O.B(80年代のグラインドコア・グループ)、SABBAT(オールドスクール・デッドメタル)、DUSTBOX(パンク・ロック・グループ)、L'Arc-en-Cielです。
アーティストでは、作品を作る際にインスピレーションを受けた人たちがいます。佐伯俊男氏のエロティック・アートは本当に大好きです。彼らの作品はとても不条理で美しく、そしてミニマルです。
鳥山明氏、彼は私が子供の頃から最も好きな日本のアーティストで、彼の存在・作品は私に絵を描け、描け、もっと描けと洗脳しているようなものです。私はドラゴンボールの熱烈なファンで、悟空や仲間たちの男性的な解剖学的構造はとてもクールでパワフルです。
また、大友克洋氏のロボットや電子部品のディテールが素晴らしい、クレイジーなアニメーションも好きです。最高のSFアニメは今でも彼の手にあります。
ーージョグジャカルタは文化・芸術の街であり、アンダーグラウンドなコミュニティがあると聞きましたが、なぜそのような街になったと思いますか?
その通りです。インドネシアでは、ジョグジャカルタは芸術と文化の中心地です。多くの偉大なアーティストがこの街から生まれましたが、それは芸術や文化の成長がとても速く、とてもダイナミックだからです。
ジョグジャカルタでは、他の国からの知識、アイデア、芸術運動の交換がとてもうまく行われていました。多くのアンダーグラウンド・コミュニティは、音楽、コミック、アート、テクノロジーなど、それぞれの焦点に合わせて進歩しています。